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2024/08/16 16:39
今回はコーヒーをドリップする際によく言われるコーヒーの灰汁(アク)のお話。
旧ブログでも書いたんですけどね、この内容(^_^;)
昔書いたヤツは興味があれば探してもらえばいいとして、今回はもうちょっと簡潔にまとめます。
そもそも食品における灰汁(アク)っていうのは、
食品のアク (英語: scum、ドイツ語: abschaum) は食物に含まれるえぐ味、渋味、苦味など不快で不要とされる成分の総称である
出典:wikipedia
ということだそうです( ´_ゝ`)
端的に言うと、「アク」というのは雑味の塊ってことですね。
さて、今回のテーマはコーヒーのドリップにおいて、よく言われる「アク」…
つまりはこの部分ですね。
(・Д・) < コーヒーのアクはサーバーに落とさないように!
…って、ハンドドリップやってる人は当たり前のように言うと思うんですが、そもそもこのアクってのが何を指しているのか正しく認識してますか?って話でございます。
アク=泡のことではない
まず、挽き豆にお湯が触れたときに膨らむ原理なんですが、コーヒー豆に含まれる炭酸ガスが放出されて泡を形成します。
…え?そもそも粉が膨らまない?(・・;)
えーっと、それは使ってるコーヒー豆が焙煎からだいぶ日が経っているか、粉に挽いてから時間が経っているからだと思います。(もしくは浅煎りの豆も膨らみにくいです)
とりあえず、膨らまない人はウチで豆買ってください。以上。
コーヒー豆というのは焙煎したあとは常に炭酸ガスを放出し続けます。豆の状態でも少しずつ放出し続けますが、粉に挽くと一気に炭酸ガスが放出されるのです。
気体として霧散していた炭酸ガスがお湯に浸ることで行き場を失い、泡となってコーヒー粉全体が膨らんだような状態(コーヒードーム)になるワケですが、その際に微粉やチャフといった比重の軽いものが浮き上がってきます。
「チャフ」っていうのはコーヒー豆のセンターカット周辺に残っている薄皮のことです。元々はピーナッツの薄皮みたいに豆全体を包んでいるものなんですが、焙煎するとそのほとんどが剥がれ落ち、センターカット部分にのみ残るんです。
コーヒードームの上層はチャフのカスや、粉砕されたコーヒー豆の微粉が混ざった泡だと思ってください。
これらのチャフのカスから抽出された成分や、コーヒー豆の微粉から抽出された過抽出状態のコーヒー液を含む上澄みの液体がアクです。
よく(微粉を含んだ)泡そのものをアクだと勘違いしてる人がいるんですが、そもそもあの泡ってサーバーに落とそうと思ってもペーパーフィルターを通りませんからね( ´Д`)y━・~~
つまり、先人たちは「上澄みの液体を落とすな」って言いたかったワケです。
とはいえ、泡を落とさないようにドリッパーの水位をある程度維持していれば上澄みの液体はサーバーに落ちないので、行為自体はまったく間違ってないんですけどね( ´_ゝ`)
ちなみにその上澄み周辺のコーヒー液だけを掬って直接舐めてもらうと「雑味」がどういった味を指しているのかがよくわかりますので…
後学のためにぜひとも舐めてみてください(・∀・)ニヤニヤ
ほら、マズさを知って美味さを知るなんてことわざもあったような気がしますし。(注:ありません)
というわけで、今回はコーヒーのアクについてのお話でした。
雑味は浮かせて、美味しい部分だけを抽出する…ハンドドリップって本当に良くできた抽出方法ですね!